小野先生お写真

 このたび“第33回日本脳神経CI(Computed Imaging)学会総会”を2010年2月10日~11日の2日間に、学術総合センター(千代田区竹橋)にて開催させていただくこととなりました。

 本会は、CT の出現によって中枢神経系の画像診断が大きく変化した時期の1978年に、佐野圭司先生を会長とされる“脳神経CT 研究会”として発足いたしました。CTを主体とした研究発表・議論と先端知識の共有を目的として発展し、その後MRが出現して次第に一般的な検査法として受け入れられるようになったため、MR その他Computed Imagingを含めて、1993年に日本脳神経CI学会と発展的な名称変更がされました。

 最初の頭部CTでそれまで見ることが出来なかった脳の内部が手に取るように見えるようになった時から、中枢神経系の画像診断はそれまでと大きく変わり、今日までCT・MRはまさに目まぐるしい勢いで発展を続けています。撮像時間の短縮と薄層で鮮明な2次元画像、3次元画像が当然として受け入れられるようになり、現在では時間的要素も含めて4次元情報も得て、形態のみならず脳機能や代謝、脳・脊髄の血流を含めて病態を示すことまでも可能です。Computed Imagingの必要性も脳外科・神経内科・小児科その他多くの科に広がり、また撮像・画像再構成には放射線技師の存在が必要条件となっています。しかしながら一方では機器の発展・普及に対して放射線科診断医の養成が間に合わず、残念ながら放射線科診断医が画像診断の責任を果たしているとは言い難い現状であります。

 このような経緯の中で、CTの出現とほぼ同時に神経放射線学を学び始めたものとして、この由緒ある日本脳神経CI学会を主催させて頂くことは大変な光栄でありますとともに、診断医としてComputed Imaging学会に貢献すべき大きな責任を感じております。

 CT・ MRのみならず血管撮影・単純撮影・透視の各機器もコンピューター化されている現在、中枢神経系の画像のほぼ全体がComputed Imagingとなりました。第33回日本脳神経CI学会では、広い意味でのComputed Imagingを治療に役立てることを目的として、「診断と治療―基本から最先端の技術の利用」を主題としております。画像の持つ重要性はもちろんのこと、画像が現す病態の真実の究明と限界、診断機器の最大限の利用を今後の可能性などについて、最大の情報発信をして、あらゆるお立場からのご発表ご意見をいただきたいと存じます。

 当学会では 一般演題のほかシンポジウム、特別講演、教育セミナー、ランチョンセミナー、イブニングセミナーなどを予定しております。毎年好評で皆様からの期待も大きい教育セミナーは、「画像診断の理解と臨床応用」として、今回も第一線の講師にわかりやすく内容の高い講義をお願いしております。 

 特別講演としてはESNR(European Society of Neuroradiology) 会長および2010年のSNR (Symposium Neuroradiologicum) 会長のProf. Marco Leonardiに変形性脊椎疾患に対するOzon 療法についてご講演いただき、脳動脈瘤血管内治療多施設合同研究(@neurist)の代表者の一人であるProf. Daniel Rufenacht にはこの研究のまとめをご報告いただく予定です。イブニングセミナーはフィルムリーディングを予定しておりますので、教育的なあるいは意外な画像をぜひご期待ください。

 また、第33回日本脳神経CI学会総会に続いて、12日より同じ場所で第39回日本神経放射線学会総会(会長:東北大学放射線医学 高橋昭喜教授)が開催されます。11日には日本神経放射線学会と合同で、IVRを主体としたFriendship Symposiumを企画し、またFriendship Galapartyとして合同懇親会を予定しています。両学会の参加者のお互いの知識の交換と友好とをますます深め、それぞれの学会の個性と長所を一層進歩させ、参加者により大きな成果を還元することが目的の企画です。また関連性のある両方の学会にご出席いただきやすくと考えて、休日をはさんで連続の開催とさせていただきました。

 日本脳神経CI学会と日本神経放射線学会とは共通する部分を持ちながら、それぞれ個性を持って発展して参りました。今回、お互いの学会の個性を尊重しながら一部手を携えるこのような形でのCI学会開催をお許しいただき、ご賛同とご支援をいただいておりますことに、日本脳神経CI学会事務局・運営委員会および会員の皆様に心から感謝申し上げます。

 第33回日本脳神経CI学会総会が実り多いものとなりますよう鋭意準備いたしますとともに、多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

 また、2月6日には東京女子医科大学弥生記念講堂にて、第33回日本脳神経CI学会総会公開市民講座を開催いたします。「健康で美しいエイジングと音楽による癒し」をテーマにしております。各講師の先生方とバイオリニスト ジョン・チャヌ氏のご協力による癒しの市民講座ですので、こちらにも皆様のご参加をお待ち申し上げております。



第33回日本脳神経CI学会総会
会長 小野由子
(東京女子医科大学 画像診断学・核医学教授)
副会長 内山真一郎
(東京女子医科大学 神経内科学主任教授)
事務局長 岡田芳和
(東京女子医科大学 脳外科学主任教授)